院長コラム

自分自身、もしくは家族が「社交不安障害」と診断を受けた時、

少なからず「そんなはずは…」と思う方が多いそうです。

家族とだって、親戚とだって話すことはできるし、

何よりも仲良くしている友人もいるのです。

人が嫌いなので交流したくない、社会性が皆無である、

このような症状が社会不安障害の代表例ではありません。

 

 

社交不安障害の症状は

 

「社会不安障害」は、人前で話す・他人から注視される、

こういった状況で強い不安や恐怖、緊張を感じる状態です。

対人不安や赤面症なども含まれます。

会話をする際に過度な緊張をしたり、多くの人から注目を集める中での

発言への不安や恐怖から「回避行動」をとるようになると

社会生活に支障をきたします。

加えて、動機、発汗、赤面、手の震え、呼吸困難などの症状が、

緊張する場面以外でも感じる際は、治療が必要です。

 

 

社交不安障害の原因は

 

残念ながら、社会不安障害の原因ははっきりと解明されていません。

神経症の一つで、精神的に不安が強く、対人関係の中で症状が出ることがあります

単なる人見知りとか、性格だからとあきらめないで、社会生活の上で

不自由が多くなる前に取り組みが必要です。

社会不安障害と気づかないまま成長できる要因のひとつとして、

「人と関わることが苦手」ではないことがあります。

緊張や不安を感じる状況や相手でなければ、しっかりとコミュニケーションを

とることが可能です。

また、手順や流れなどが定着している中であれば、

自分をコントロールして行動できます。

しかし、あるときに緊張やストレスが強い中で

人前での不安な表情やしぐさが、あまりにも本人の中で耐え難い体験となると、

それ以来、同じような場面で繰り返すのではと、社交不安になっていきます。

 

社交不安障害の治療法は

 

社会に出て社会不安障害に気づく人も多くいます。

 

人前に出てプレゼンをする

初対面の人へ話しかける

人間関係の調整をする

 

こういった場面で、赤面や動機・呼吸困難などの症状が出てきた場合は、

まずは心療内科を受診することをおすすめします。

努力で改善できることか、治療が必要かどうかだけでも判断が加わると、

気持ちが楽になります。

ストレスだけが発症原因ではない、これまでの環境や性格も関係しているため、

治療の過程は基本的な投薬治療と並行して心理療法も取り入れる場合がほとんどです。

カウンセリング自体が人と接することにもなり、

不安がある方は、本人の思うこと感じることを

そのまま伝えていただくことが大切です。

お互いの信頼関係のもと、カウンセリングは成り立ちます。