院長コラム

感情は記憶となって脳に記憶されます

心や感情は大脳皮質（ひしつ）で

記憶となって体に残っていきます。

記憶するのは脳の外側の層

にある大脳皮質です。

厳密には脳の奥深くの海馬も記憶には関係します

楽しい記憶や嫌な記憶や恐怖が

日々記憶されますが

大事な出来事や生きていくうえでの

問題になる出来事への記憶は

それがうまくいったか、

うまくいかなかった

そのことへの自分の抱いた感情・気持ち

によって左右されます

 

感情はブロックしてしまします

人間の行動・心理的に

過去の嫌な出来事や苦手な人のタイプ

には避ける傾向にあります

なかには、好き嫌いなし

誰とでも接することができるタイプも

あるかもしれませんが

一般には苦手なことは

過去の経験から避けるのが、

人間本来の本能的な行動です

逃避行動（とうひ）するです。

本能的な行動ですから、

脳の中心にある視床が働き自律神経も働きます。

やがて時間がたち苦手な出来事や恐怖の感情は

脳が記憶となって残ります

 

脳の中の記憶は心がふたをします

記憶となることで

感情にふたをしてしまうのです。

トラウマなどは過去の出来ごとに

自分の記憶で処理してしまい

心や記憶にふたをして、

自分はこれは苦手、この人は苦手と

思い込み長い年月自分の中で

行動パターンを自分で決めてしまうのです。

大脳皮質の中でも前頭前野と

言われるところが大事で、

ここの機能が悪くなると

人のしぐさや気配から

感情を読み取れなくなり

人と共感できなくなります。

さらにやる気や意欲が低下し

仕事や社会生活で、

てきぱきと物事をこなせなくなります。

このような傾向はだれでもあることで、

それが強く出る方は

自律神経の乱れも強く体への症状となって現れます

私たちの社会生活の中で、絶えず自分以外の環境と

触れながら生活しています

天気や温度などの環境も体の自律神経の安定には大切ですが、

人間が生きてゆく中で最も発達させたものは

他人との関係をうまく築くことができる脳力です

特に他人への感情は心のストレスにもなることもあります

逆に、他人の協力や応援、理解は

その人の心からのやる気や安定に大きく影響します

自律神経の安定と感情のコントロースは

両方うまくできれば体も安定してゆくことでしょう