院長コラム

ノルアドレナリンおかげで危険を判断できます

危機管理をするノルアドレナリン

 

車の運転では一度に様々なことを処理する必要があります。

目の動きから脳内で手足に指令を出す。

これも脳内の前頭前野が働いているからです。

飲酒をすると脳の働きが悪くなるのも

脳の前頭前野の乱れからです。

一瞬でいろいろな情報を分析し、

経験と照らし合わせ最善の行動をする。

この働きを脳内で指令しているのが

ノルアドレナリンです。

 

ドーパミンが快楽に反応するのに対し、

ノルアドレナリンは身の危険や恐怖のストレスに対して

反応し、戦う脳内物質です。

ノルアドレナリンが働くには体の内外にストレスが加わると、

体は危険を感じて戦う準備をします。

自宅に知らない人が訪ねてきた、

安心か危険かを感じ次の反応をするのも

ノルアドレナリンのおかげです。

戦争や格闘シーンではノルアドレナリンが多く働きます。

人間が生きていくうえで、

ノルアドレナリンのおかげで

生命の危機から逃れることができたのです。

 

不安や恐怖のストレスが強すぎるとノルアドレナリンがでます

大きなストレスに襲われたことはある思います。

災害によるストレスも不安や恐怖です。

人から叱られる

知らない他人がどのような人かわからない

このような、不安や恐怖は、

脳の中でノルアドレナリンが長期間過剰に出続け、

ホルモンを出す内臓にも悪い影響がでます。

脳からの指令はホルモンの流れや血行・筋肉にも影響します。

ノルアドレナリンが出過ぎて、

脳は適度な興奮から行き過ぎてしまい、

脳内でコントロールできなくなります。

ノルアドレナリンの暴走です。

 

不安症やうつ傾向には、

ノルアドレナリンの異常も影響します。

ストレスの大きな原因に

ノルアドレナリンが過剰に出ている結果、

体の臓器に悪い結果が起こり、

体の不調が起こることがあります。

自律神経が乱れているのです

結果、めまい・耳鳴り・体の痛み・不眠も起こります

家族関係・夫婦仲・職場関係の中での、

不安や恐怖が長く続いている人は、

自分のストレスを見直すことが、

体の不調から早く抜け出す手助けになります