適応障害とは
特定のストレスが原因で様々な精神面・身体への症状が出て日常生活に支障が出る容態です

適応障害とは、環境の変化や強いストレス(仕事・人間関係など)をきっかけに、気分の落ち込みや不安、身体の不調が現れる状態です。
ストレスにより心だけでなく自律神経のバランスも乱れやすく、心身の不調として表れることがあります。
適応障害は、特定できる心理社会的ストレスに対する反応として生じる状態で、ストレス因が発生してから比較的短期間のうちに心身の症状が現れることが特徴とされています
症状は抑うつ気分や不安感、意欲低下などの精神的な反応に加え、動悸、めまい、胃腸の不調、睡眠の乱れなど、自律神経の働きと関連する身体的な不調を伴う場合もあります。
ストレスとは日常の仕事や人間関係、死別・別れ・病気・事故から自然災害まで含まれます。
このようなストレスをストレス因子と呼び、普段の生活の中でだれでも多かれ少なかれ心当たりのあることですが、正常な体の反応であれば忘れたりして程度が少なくなり気になることは減るのですが、適応障害ではこのストレスのことが日常の生活のなかで絶えず離れることができず、悩まされることになります。
結果、体のこわばりや緊張などの体の症状や、悲しい、やる気が出ない、すぐに怒るなどの精神的な心の問題にまで症状が出てきます。
このストレスによる対応をストレス反応と呼び正常はストレス反応ができなくなり、日常生活にまで支障が出て、仕事や家庭に支障が出ることです。
ストレスからくる不安や恐怖の感情に飲み込まれて心が疲弊して出口の見えない状態です。
やがて自分の考えに自信がなくなり自分自身が分からなくなっていきます。
更にこのストレスから離れると症状は出ない、ストレスがなくなると概ね6か月以内には症状はなくなる。
このようなことが当てはまれば適応障害となります。
厚生労働省の公式ガイドラインとして「適応障害=自律神経異常」という定義はありません。 適応障害はあくまでストレス因による心身反応(精神症状・身体症状)として診断される概念であり、自律神経状態そのものを診断基準にするものではありません。
一方で、ストレス負荷が強いときには自律神経症状(動悸・めまい・血圧変動など)が出やすいことは、臨床的・生理学的に支持されています。
日本精神医学系の適応障害の診断・治療解説資料(日本精神神経学会)
日本女性心身医学会の一般向けページで自律神経の働きが解説されています。
適応障害チェック
厚生労働省による労働安全衛生調査では、職場では「強い不安・悩み・ストレスとなっている事案がある」と答えた労働者が58.3%とあります(2017年調査)
内容別では、仕事の質・量の問題36.5%、対人関係(パワハラ・セクハラ含む)17.8%、仕事の失敗・責任20.3%とあります。
仕事の質・量は会社の上司との相談やシステムの改善ができれば対応できますが、対人関係は個人により取り方に違いがあります。
共に大きなストレスが体や心理面に影響しています。
適応障害は今まで普通に対応できていたものが、何かの変化で今までのように対応できなくなり、どうしていいかわからない状態です。
比較的軽い精神疾患に入りますが、全国統計ではいったん適応障害と診断されて5年後には40%の人がうつと診断されているとの統計もあります。
ある特手のストレスによる体の変化があれば適応障害となり、特定なストレスのよるものが見られなければうつ傾向となります。
統合失調症、パーソナリティ、強迫性症がなどは脳神経の先天的な異常によるもので、適応障害にはなりません。
注釈・原統計表では、要因別の割合は「仕事の質・量」「仕事の失敗・責任の発生等」「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」など複数区分で示されていますが、年度ごとの数値はやや変動します。
※本ページで引用している労働者のストレスに関するデータは、厚生労働省が実施した「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果概要をもとにしています。
統計は「現在の仕事や職業生活に関することで強い不安・悩み・ストレスとなっていると感じる事柄がある」と答えた労働者の割合や、ストレスの要因に関する複数回答の傾向を示しています。
参考出典
厚生労働省公式ページ(平成28年 労働安全衛生調査(実態調査) 調査概要)
【執筆者についてはこちら】
豊田学(柔道整復師 豊田接骨院院長 自律神経整体院)
適応障害の診断基準

適応障害と診断されると社会に適応できない未熟でわがままな人間だと思いがちですが、一時的に過度のストレスが原因で様々な症状が出ているにすぎません。
精神疾患の分類診断の基準によれば、はっきりと識別できるストレスがありそのことが原因で感情的・行動的な症状が出現し、発症は1ヶ月以内とされています。
ストレスは以下のように分類されています。
適応障害の診断基準は、世界保健機関(WHO)が定める国際疾病分類(ICD-11)や、アメリカ精神医学会(APA)が作成する精神疾患の診断基準(DSM-5-TR)など、国際的に用いられている基準をもとに整理されています
- ストレスにとらわれた結果、ストレスについて強く心配する。
- 繰り返し苦しい考えが浮かぶ。
- その意味について絶え間なく考え悩む。
- 結果、日常の生活や機能領域に著しい障害が出る、ストレスへの適応できない
- 他の精神疾患の機銃を満たしていらず、今の体の障害の延長ではない
- ストレスが解消されれば6か月以内に症状が消えることが多い
適応障害では、特定のストレス要因に注意や思考が強く向けられ、その結果、ストレスに対する過度な心配や反復的な苦しい思考が生じることがあります。
その意味や影響について繰り返し考え続けることで、日常生活や社会生活などの機能領域に明らかな支障がみられ、ストレスにうまく適応できない状態となります。
これらの状態は、他の精神疾患の診断基準を満たすものではなく、身体疾患による直接的な影響とも区別されます。
一般的には、ストレス要因が解消されると、症状は6か月以内に軽減・消失することが多いとされています。
※本項目は、WHO(ICD-11)および米国精神医学会(DSM-5-TR)に示されている適応障害の診断基準を参考に、一般的な考え方を整理したものです。
※以下は、これらの公式基準に基づく一般的な考え方を、分かりやすくまとめたものです。
本文は医療機関による診断を代替するものではなく、一般的な情報提供を目的としています。
参考出典
DSM-5-TR(米国精神医学会)
DSM-5-TRでは、適応障害は
•明確な心理社会的ストレス因に対する反応として発症する
•ストレスに対する反応が過剰で、著しい苦痛や社会的・職業的機能の低下を伴う
•他の精神疾患ではより適切に説明できない
•ストレス因が消失すると、症状は通常6か月以内に収まる
と整理されています。
ICD-11(世界保健機関:WHO)
ICD-11では、適応障害は
•特定の心理社会的ストレスに対する不適応な反応
•ストレスへの持続的なとらわれ(反復的思考・過剰な心配)
•日常生活や社会的機能への明確な影響
•他の精神障害や身体疾患による状態ではない
と定義されています。
ストレスは個人によりストレスになるものもあれば、ある人には問題ないものまであります。そのストレスへの心理面の反応も個人により強く出る人もあります。
このストレスへの反応が極度に強く絶え間なく出ることで、どうしていいかわからなくなり混乱することでさらに容態が悪くなることになります。
抑うつ状態が主な症状ですが、明らかな原因となるストレスが見つかれば適応障害となり、はっきりとした原因がなく全体的な多くのストレスや過労により抑うつが長引くとうつ症状となります。
適応障害かもしれないと思ったら、自己診断をしてみて心当たりが多くあれば、そのままにしておくのではなく、誰かに相談してください。会社の上司や人事、産業医など心の問題を取り扱うところがよいでしょう。診断は心療内科でしてもらえます。
症状として抑うつな気分と体の症状、行動の変化が現れます
| 適応障害の様々な症状 | |
|---|---|
| 精神的症状 | 不安、焦燥感、気持ちの落ち込み、イライラ など |
| 身体的症状 | 不眠、食欲不振、過食、下痢、だるさ、頭痛、耳鳴り、耳閉感 など |
| 行動に見られる症状 | 遅刻、生活リズムの乱れ、アルコール過飲、欠勤 など |
抑うつ気分
何事も楽しくなくなる、楽しかったことも楽しめなくなる。
思考の低下
注意や集中力の低下がみられます、不安感から脳神経の混乱が出てくる。
些細なことが心配になる
何事にも敏感になり、少しのことでイライラしたり、勝手に心配してしまう。
素行障害
相手に暴力や暴言をふるったり、物を破壊、遅刻が増える。
人間関係の破壊
周りの人との関係が不安定になり、自己嫌悪からさらに悪くなっていく。
眠れない
なかなか眠れない目が覚めるなど睡眠障害が出ます。
食欲不振
のどや胃腸の締め付けから食欲も落ちてきます。
多くの症状が現れると危険なサインです
適応障害と診断されるまでにはストレスが強くかかり続けた結果、交感神経の緊張から体が限界に達してきているサインです。
これ以上頑張れないところに来ています。
最初に現れやすいのが睡眠障害です。ストレスへの悩みから睡眠が浅くなります。心も体も休まる副交感神経が働きません。四時間未満の睡眠が20週続いた場合、適応障害の発症が80%にもなる統計があります。
適応障害の症状で主なものは不定愁訴と言われる体へのストレス反応です。頭痛や肩こりめまい・耳鳴り・腹部の締め付けなどの体への症状と、気分の落ち込みなどの抑うつ感です。
過度のストレスは交感神経の緊張による自律神経の乱れを起こします。抑うつ感や不安は自律神経を乱し体への症状となって現れます。
のどの締め付け・圧迫感、呼吸がしにくい・動悸・心臓のバクバク感・吐き気など起こります。
心理面では抑うつ感・不安・行為の異常があります。
これらが原因となるストレスがあれば適応障害を疑われます。過度のストレスの結果、適応できず、体や脳の無意識の反応として気分の落ち込みやイライラ、不安感や困惑、ストレスを紛らわすために違った行動をとる素行異常がでます。
短時間睡眠は、心理的苦痛や不安・抑うつなどの精神的なストレス反応と関連しているとの報告があります。
たとえば、平均睡眠時間が短い人ほど心理的苦痛のリスクが高くなるという研究結果があります。
短時間睡眠は心理的苦痛や不安傾向と関連することが複数の研究で報告されています。
たとえば、若年成人を対象とした前向き研究では、睡眠時間が短いほど心理的苦痛(不安・抑うつの指標)が高いことが示されています(Glozier ら,SLEEP)。また、米国の疫学データを用いた研究でも、短時間睡眠と心理的苦痛の関連が確認されています(The Association between Psychological Distress and Self-Reported Sleep Duration)。
適応障害の原因と自覚しにくい理由

大病やケガ・災害のあと適応障害になることもあります。原因として急激な環境の変化に対応できず、自分の心理面や行動にこれでよいのかの判断もうまくできない状態では不安や自分自身の価値観も乱されます。
外部要因として仕事や家庭での環境の変化にうまく対応できない結果起こることもあります。
自分の希望ではない業務や人間関係、パワハラやセクハラ、些細なことで叱責されるなどが原因にあります。
仕事上では日々の業務の中で何が自分の体を壊すほどのストレス源になっている分かりにくいこともあります。
業務を移動するなどの環境が変えることができるのであれば問題ありませが、できない場合それにどう対応してゆくかになります。
ストレスを感じ対応しているのは脳の視床下部と言われるところです。心配や不安が起こると視床下部が反応して働き、下垂体にストレスに対応するホルモンを出すよう指令します。
このホルモンは腎臓の上にある小さな臓器の副腎から全身に分泌されます。
また自律神経の交感神経からもアドレナリンなど素早く反応し対応します。脳内ではエンドルフィンが脳の各部分を麻痺させたりして心や思考の混乱を抑えます。
この作用は自分の意志とは関係なく自然な反応で悪いことでありませんが、このストレスに反応するホルモンも長続きはせず、やがて疲れて分泌量が減っていきます。
これが慢性的な疲れややる気が出ないなどの抑うつ症の原因になります。
ストレスも自分で乗り越えられる、克服できるものなら日々の成長につながりますが、ストレスが乗り切れない対応できないものでは、適応障害へと向かいます。
ストレスにうまく対応できる人とできない人があります。
周りの人にもそれぞれストレスは同じようにあるのですが、個人の考えや性格も影響して大きくストレスに感じてしまうことに原因があります。
すぐに落ち込んだり失望して、更に体調を崩すことになります。結果ストレスに振り回されることになります。
これでは自分でどう対応していいかわからずさらに混乱してゆきます。
自分の理想やイメージと実際に起こったことのギャップが大きいと自分でどのように対応していいかわからずストレスをためることになります。
同じ問題への対応でも、自分の思った結果とは少し違っても冷静にできれば対応策や自分の問題点や改善点を見つけ次回頑張ろうとなります。
これは自分の内面の問題でトレーニングしてゆけば出来るようになりストレス対応力も上がります。
ストレスが自覚されにくい理由に、自分の目標達成のために無理して頑張りすぎる日本人の体質もあります。気持ちでは疲れて早く帰りたいのに自分の気持ちを押し殺して頑張り続けることで自分の体や感情に鈍くなりやがて感じなくなります。
周りから病院に行くことを勧められてようやく自分の状態に気づくことになります。このような人は失体感症や失感情症と言われ神経症状が出ています。症状が出る頃にはかなり容態は悪化して回復するには時間を要することになります。
適応障害になりやすい人
人の気質や物事へ感じ方にはタイプがあります。
物事を冷静にとらえ自分の頑張りで対応しようとする人。冷静に判断し、克服するまで頑張ります。頑張れている間は自己評価も満足感もあり耐えれますが、限界が分かりにくく、いつまでも頑張り続けることにもなりかねません。
やがて気づかないうちにストレスが限界を超え適応障害になることになります。
几帳面・頑張り屋・執着気質のタイプです。
周りに助けや人への信頼感を持ち、自分自身でストレスへのコントロール法を早く見つけることが必要です
反対に物事へ感情的に自分の気持ちが優先して「うまくいかなければどうしよう」「この予定は嫌だ」「あの人は苦手だ」など「いやだ・辛い・どうしよう」の感情が頭の中を駆け巡って一杯になって、この先どうするかの見通しが立てません。
そのうち事が進まないために自分の中で悩み続けこんな自分は嫌だと感じます。
感情のエネルギーは大きく心理面から体のエネルギーを消耗します。
ストレスへの対応する力も落ちて適応障害になります。客観的にストレスへの対応方を見つけてゆくことが必要です。
適応障害の治療方法
ストレスの分析と適応力をあげます
ストレスを取り除くことができるのであれば、そのストレスから一時的に離れることが必要です。移動や配置替え、誰かに相談することが大切です。
他人のためではなく自分中心で自己犠牲はやめましょう。一人でもわかってもらえる人がいることで安心にもなりストレスへの対応力もあがります。
今までの習慣で人により物事への対応の考え方は違います。このストレスへの取り方が悪ければいつまでたっても同じストレスに苦しめられることになります。自分の考え方の間違いに気づくことは勇気がいりますが、少しずつ正すことで変わってきます。
当院では、認知行動療法やカウンセリングも用いています。
問題点の明確化→自己分析→新たな対応方→ストレスへ対応
これは薬を飲んで対応するのではなく自分で取り組むことが必要です。時間をかけて取り組むことでストレスに対応できるようになっていきます。
適応障害かもしれないと思っている段階で思考パターンは偏り正常に物事を考えたり感じたりできないかもしれません。しかし、ストレスを克服して新たな対応法を身に着けると今までより広がった世界で物事をとらえ楽に暮らして行けることになります。
適応障害に対する対応としては、心理療法や薬物療法などが検討されることが多く、これらの有効性については複数の研究が報告されています。
成人の適応障害を対象としたシステマティックレビューでは、認知行動療法(CBT)をはじめとする心理療法が、ストレスへの対処や心理的負担の軽減を目的として多く用いられていることが示されています。
治療の選択や診断については、医療機関での判断が必要とされています。
当院では、こうした考え方を踏まえ、心身の緊張やストレス反応に着目したサポートを行っています。
参考出典
A Systematic Review of Psychological and Pharmacological Treatments for Adjustment Disorder in Adults
(2018年)
掲載誌:Journal of Traumatic Stress PubMed(米国国立医学図書館 / National Library of Medicine)
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